尻から吐血するといふは死ぬことと見つけたり

下痢気味である

我輩は下痢気味である。

ちょっと腹をこわしている、という程度ではない。
数年前から断続的に下痢が続いている。
ひどいときは1日に朝昼晩、何度も雪隠に閉じこもる。

きっと病に違いないと思うのだが、健康診断の数値は全く異常を示さない。

主治医も最初のうちは血液検査をしたり、割と丁寧に看てくれたのだが、
何度も通ううちに診察も心なしかおざなりになり、薬を処方されるだけとなってきた。

診察の時、常に聞かれることはこうだ。
「出血はありますか?」

「・・・。」


そう言われてもわからない。本当にわからないのである。

尻から出血とはどのようなものなのかが。



私は医者をハシゴし、さまよい、路頭に迷った。
出血はありますかと問われても、心なしか赤っぽい気はするが、明確にこれが出血、というのがわからない。
わからなすぎて私は、あたら心身を疲弊していた。


しかし、とあるブログを読んで
”出血とは、かくも自覚的なものであったか”
と、はっと目覚める思いがした。

このブログの著者はある日、尻から出血をしたのだが、血のしずくが重力に従って着水するときのさまを念入りにしたためておられた。

少し引用しよう。


私は「涙かな?」と思いました。

湖の水面へ、女神がひとしずくの大きな涙を落としたような、そんな澄んだ音色だったからです。

100メガより

なんと、尻からの出血は ”女神の涙” のごとき音色がするらしい。

それは聞いてみたい。是非とも聞いてみたい。
否、しかし尻から吐血するのはイヤだ。絶対にイヤだ。

さらにはそのような健康上の重大事に関し、細君への報告を怠り、


その日は不安になってトイレットペーパーを折りたたみ、尻肉およびパンツに挟んで一日を過ごしました。

100メガより

と、尻の間にTP(トイレットペーパー)をねじ込んで何食わぬ顔でいたというではないか。

氏は私より大分お若いのであるが、(いろいろ)検査を受けることをおすすめしたい。


これが ”老い” か・・・

さて、
この文章をものしている3月下旬
確定申告が終わり、はじけて遊びたいのだが、
2月下旬より持病のヘルニアが痛み出し、
3月下旬の今をもって、まだ右腕のしびれと痛みが消えぬ。


若かりし頃、
周りのおじさんおばさんたちの病気自慢には辟易した。
自慢に加えて、
「あんたはまだ若いから云々・・・」
と言われ、

「若くたって眠いものは眠いし、しんどいものはしんどいわッ!このくそばばあがッッ!!」
と心の中で毒づいたものだ。


おじさんになった今、
同級生の集まりで中心の話題は ”健康について” となった。
会うたびにみんなおじさん化が進行している。

若いときに痛めた股関節や膝がしきりに痛み出す。
長年の蓄積によるヘルニアが発症する。
ちょっと伸びをしただけで背中の筋を違える。

これが老いか・・・


青春はいつかは終わるのだよ、いつかは・・・

資格専門学校TACの元学院長斎藤博明さんは、
電車の定期券を買うときにいつも年齢を35歳と書いていたという。

私は20代の頃、そのことを何かで読んだのだが、
ごめんなさい、鼻で笑ってました。

しかし今はその気持ちがわかる。
(斎藤さんは2020年にお亡くなりになったそうです。合掌)


高校1年生の時、英語の教科書に
「青春は短い」
と言う文言があり、そのときも
「そんなわけない。じじいの戯言ッ!!」
と一蹴していた。

もちろん今はその言葉の重みを感じている。


かつて誰かがSNSで書いていた。
まだ20代だから、死ぬまでには○年もある。
やりたいことがたくさんできる!
というような。

否、
20代の時と50、60代では時の流れ方が違うのだ。


タッチ(漫画)の原田が何か重いものを投げつけて、
「若いからパワーがありあまっているんだ」
と言うシーンがあった。

若さとはエネルギーの充満だ。

エネルギー量が枯渇するにつれ、心身ともにいろいろ変化することを想定せねばならぬ。


さて、整骨院の予約を入れよう・・・




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